先週土曜日の午後2時頃干潮を見計らって、<筑後川デレーケ導流堤>を撮影しに出かけました。
場所は佐賀県と福岡県大川市をつなぐ新田大橋。
高くそびえる赤いアーチが遠くからでも一目でわかる大きな橋です。
福岡に用事がある時はいつもこの橋を車で通過しているのですが、デレーケ導流堤撮影のため初めて歩いて渡りました。
曇り空の下、潮の匂いを感じながら橋を登って行きました。
眼下には干潮時にだけ見ることができるデレーケ導流堤がきれいにその姿を現していました。
写真奥には昇開橋が小さくかすんで見えています。
導流堤はこの昇開橋のすぐ下流から始まり、河口までの約6.5キロ続いているそうです。
明治23年、オランダ人土木技師ヨハネス・デ・レーケが当時主流だった船舶輸送を円滑に行うために築いたものだそうです。
導流堤を築くことにより、川の流れに変化をつけ、上流を見て向かって左手に堆積物をため、右手の流れを早くしたものだということが実際に橋の上から見てみるとよくわかります。
干潟状態になった左手ではアサリでしょうか何か採取する人が見受けられましたし、船は反対側のみ航行していました。
有明海に続く南の河口に向けて撮った一枚。
遠くまで導流堤が続いています。
当時は昇開橋付近の両端、佐賀の諸富港、福岡県大川市の若津港とこの導流堤の恩恵を受け、栄えていたのでしょうが、
先日聞きに行った講座での話によると、諸富港近くにある<味の素>の会社は船舶を利用するのはガソリンかなにか運輸のための油を運ぶだけになっているとのことでした。
時代は変わっていきますが、このような歴史的建造物をみると、当時の賑わいを想像することができます。